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freeeやMFクラウドといったクラウド会計ソフトを使ってみての感想…【コラム】

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わたしがクラウド会計ソフトを初めてお客様に導入させていただいたのは2015年11月です。約1年、freeeやMFクラウドを利用してきたわけですが、クラウド会計ソフトを使ってみての感想を書いてみたいと思います。
(一地方での状況なので、東京などの都市圏では事情が異なっていると思います)

◆クラウド会計ソフトは新しい会計ソフトなのか?

メディアなどの評判では、freee(2013年3月サービス開始)やMFクラウド(2014年1月サービス開始)といったクラウド会計ソフトは、銀行データ等の自動取込、自動仕訳などの機能がウリの“新しい会計ソフトだ”ということでした。

わたしのクラウド会計ソフトを利用してみての印象は、「わたしが今まで培ってきたスキルが十分に使え、かつ、お客様に高品質なサービスをスピーディに提供することができる高性能な会計ソフト」でした。

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わたしは、売上高数千億円の企業で経理業務をしたことがあるのですが、そのような規模の会社の経理では借方・貸方の仕訳を打ち込むことはほとんどありません。 銀行の取引明細や販売システムのデータを自動で会計ソフトに取り込み、ある程度自動仕訳で会計処理し、補助科目や部門別などのデータをExcelで加工し、csvで一気に取り込むといったことをやっていました。
入金・出金伝票については各部署で入力してもらい、経理はそれをチェックするという体制がとられていました。
また、経理は会社のあらゆる情報が集約される情報センターですので、各種業務システムと連動させて、会計ソフトに正しい数字が流れるように業務フロー、オペレーションを構築することもやっていました。

一方で、大手監査法人で勤務していたときには、クライアント往査にかかった交通費精算のために、1週間に一度、イントラネットの経費精算システムにアクセスし、入力、提出していました。 ノートPCとデータ通信カードが一人に1台貸与されていましたので、どこからでも経費申請ができる環境でした。
当然、その入力データが会計システムや給与システムに連動していたはずです。

今から10年ほど前でも、大規模な法人では、経理業務、経費精算などの自動化・効率化を行っていたわけです。

◆地方の現状-首都圏への人材集中

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地方創生で様々な政策が打ち出されていますが、地方は高齢化や若者が首都圏に行ってしまうことで、生産人口が減少しています。そのため、地方に本社がある中小企業が人材を求めて首都圏に移転するというケースもあり、特に地方では事務系人材を確保するのが困難な状況です。

しかし、そのような状況を嘆いてばかりでは、地方は衰退するばかりです。この課題の有効な解決策の1つとして「クラウドサービスの活用」があると思います。

クラウドコンピューティングの発展・浸透、ネット環境の向上により、以前では大企業でしか利用できなかった高性能なアプリケーションが中小企業でも安い料金で、いつでも、どこでも利用できるようになりました。しかも、システムの保守や税制改正などの制度改正にも対応してくれるのです。

経理業務担当の従業員が退職するので、クラウド会計を導入して経理業務を効率化するとともに、属人化を解消したい。」といったご要望にも応えることが出来ると思います。

テクノロジーの進化で世の中どんどん変わっていきます。常に私たちが新しく頭を切り替えていく必要があると思います。

◆クラウド会計ソフトは企業と会計事務所がコラボレーションできるツール

弊事務所では、完全にクラウド会計ソフトを利用して、サービスをご提供しています。

顧問業務においては、リアルタイムの会計情報などを共有して税務相談、経営相談をしています。一般的に言われていることですが、クラウド会計を利用することで、将来の施策についての話に多くの時間を割けるようになりました。

また、経理代行(記帳代行)においては、自社内の別フロワーに経理部がある感覚で、チャット、電話、メールでコミュニケーションをとりながら、サービスをご提供しております。

クラウド会計ソフトはリアルタイムで会計情報を共有でき、どこにいても会計情報につながることができます。未来に最も近い時点の情報をベースに、いつでもどこでも経営の話ができる。クラウド会計ソフトは、単なる入力ソフトではなく、企業の成長のために、企業と会計事務所がコラボレーションできるツールです。

◆2017年は…

2017年1月からスマホで撮影した領収書等でも電子保存できるようになります(税務署への申請は電子保存を開始する3ヶ月前。2016年9月30日から申請の受付が始まっています)。

また、2016年12月12日、経済産業省のフィンテックに関する有識者会合で、フィンテック活用を後押しする政策として、中小企業向けにはバックオフィスなどのIT導入を促進する「IT化投資支援補助金」の支給、また、個人向けには電子レシートの普及やカード決済の推進などの政策を2017年夏にまとめられる成長戦略に盛り込むことが決まったとのことです。

このように、国の政策もクラウドサービス・フィンテックを後押しする方向性ですすめられています。弊事務所としてもクラウド会計をはじめ、様々なクラウドサービスを活用し、新しい会計事務所サービスに挑戦していきたいと思います。2017年もどうぞよろしくお願い致します。