ビットコインなどの仮想通貨のハードフォーク(仕様変更)によって、新たな仮想通貨が付与されるケースがあります。
例えば、2017年8月1日にビットコイン(BTC)のハードフォークにより、ビットコイン・キャッシュ(BCH)がビットコインの保有枚数だけ付与されました。ビットコイン・キャッシュが国内の取引所で最初に上場されたのは8月2日で、その後、徐々に上場する国内外の取引所が増えていきました。
新たに付与された仮想通貨は、付与された時点では(現物の)取引相場が存在しておらず、価格がない(時価=0)ことから、経済的価値がないものの取得となり、ハードフォーク時点では所得は生じません。したがって、この時点では税金は発生しません。
税金が発生するのは、「付与された仮想通貨を売却または使用した時点」となります。その時点で所得が生じ、その所得に対して課税されることになります。
所得は「売却または使用した時点の時価 – 取得価額」で計算されますが、ハードフォークで新たに取得した仮想通貨の取得価額は「0円」で評価するので、結果として、売却または使用した時点の時価が所得となります。
別の通貨になりますので、元の仮想通貨の取得原価を付与された通貨に按分することはないようです。