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クラウド会計の草分け的存在「ネットde会計(青色申告)」が2018年5月31日をもってサービスを終了

サービスを終了

クラウド会計ソフトの草分け的存在であった「ネットde会計」(法人向け)、「ネットde青色申告」(個人事業主向け)が2018年5月31日をもってサービス終了されるとのことです。

ネットde会計 サービス終了 お知らせ
ソース:ネットde会計 サービス終了のお知らせ

◆クラウド会計業界の競争激化

背景には、クラウド会計ソフトベンダーの競争激化があるようです。機能性、拡張性、UI(使いやすさ、デザイン性)、利用料金などのプロダクトの競争力が他のクラウド会計ソフトベンダーに比べ相対的に低下し、将来にわたって事業を拡大していくことが見込めないとのことです。

《ユーザー対応》

現ユーザー様(平成29年2月28日時点における有効アカウント数は1,249件)に関しては、

の2つの選択肢があるようです。

【プランA】は、マネーフォワード社が移行作業を代行(2017年5月25日より受付開始)。
【プランB】は、会計ソフトをお選びいただき、ご自身で移行作業をするようです。

《参考》MFクラウド会計へデータ移行する場合

⑴移行対象期間

ネットde会計 (法人向け) 当期、前期、前々期の三期分
ネットde青色申告 (個人事業主向け) 2017年度のみ

⑵移行データ項目

事業所情報 会計単位 部署名(工事番号)
勘定科目 補助科目 期首残高
仕訳データ 仕訳パターン 固定資産台帳(上限30件)

※1 固定資産台帳の登録件数が30件を超える場合、固定資産台帳の移行は行われません。
※2 工事台帳は移行できません。

◆ネットde会計「時代がついてこなかった…」

ネットde会計

ネットde会計(青色申告)は、2000年8月にビジネスオンライン㈱からリリースされた中小企業向けのクラウド会計ソフトです。2011年11月に現運営会社の㈱パイプドビッツ(東証マザーズ)に事業譲渡されました(商工会系の”ネットde記帳”は対象外)。そして、この度、2018年5月31日をもってサービスが終了することが発表されました。

インターネットに繋がっていれば、「いつでも」、「どこでも」、「どのデバイスでも」会計業務ができるといったクラウド会計の特性を生かして、➀会計事務所との”リアルタイム経営パートナー“、➁経理業務を”組織として効率化“するなど、革新的なコンセプトをもった会計ソフトでした。

外出先でデータ確認 会計事務所のリアルタイム経営パートナー化 経理業務を組織として効率化する

しかし、ネットde会計がリリースされた2000年といえば、インターネット通信はADSLの時代。もちろん、スマホやタブレットはありません。 革新的な会計ソフトではありましたが、早すぎたのか、顧客が増えず、ビジネスオンライン㈱は、2011年11月に㈱パイプドビッツにクラウド会計の事業を譲渡します。その後、㈱パイプドビッツにより、セキュリティの向上やmac対応が図られますが、2013年3月にリリースされたfreee やに主役の座を奪われていきます。

◆選ばれるクラウド会計ソフトとは…

ネットde会計は、以下のようなことが出来ませんでした。

また、利用料金も法人用のネットde会計で月額3,600円(税抜)とfreee に比べて割高でした。 私は、弊事務所のサービスであるクラウド会計導入サポートでネットde会計から、freee へのデータ移行をしたことがありますが、UIにも差があると思いました。

当然ですが、ユーザーは高品質でリーズナブルなサービスに流れていきます。逆に言うならば、銀行やクレジットカードの取引データの自動取得や請求書や給与計算などのアプリとの連携経理業務を効率化するのに有効であるということにもなります。